研究部長 平野 浩彦
高齢者が尊厳をもって、すこやかに、安全に暮らすことができる地域社会を創造するためには、高齢者に現れやすいさまざまな老年症候群や老年病を予防するとともに、たとえ疾病に罹患しても、必要な医療、介護、住まい、日常生活支援等のサービスを統合的に提供することができる地域包括ケアシステムの構築が不可欠です。私たちの研究チームでは、サルコペニア、膝痛、虚弱、転倒、尿失禁、低栄養、口腔機能低下、認知機能低下、生活機能低下、精神的健康度低下などの老年症候群の予防をめざした介入プログラムの開発を進めています。また、たとえ認知症になっても、生活の質を保持し、安全に暮らしていくことができるよう、国や地方公共団体、関係する組織・団体と連携して、地域の特性に応じた認知症総合支援体制の構築を実現するための政策研究を進めています。さらに、うつ病などの高齢者精神疾患の早期発見・早期対応や自殺予防を視野に入れた、高齢者のための地域精神保健プログラムの開発を進めています。
加齢性筋肉減少症および虚弱の早期改善のための介入研究と介護予防プログラムの提案
高齢者の栄養・口腔機能の実態把握と包括的支援プログラムの開発・普及
認知症や高齢者精神疾患の早期発見・早期対応と地域の特性に応じた認知症総合支援体制の構築に関する研究