認知症共生社会

02_岡村先生(写真).jpg

   【職位
    自立促進と精神保健研究チーム 研究副部長
   【経歴
    東京大学卒

   【専門領域
    精神医学、老年医学、社会学、宗教学
   【所属学会
    日本認知症学会(評議員)、日本精神神経学会、
    日本老年精神医学会、日本認知症ケア学会、
    日本社会精神医学会、日本公衆衛学会、日本老年医学会、
    日本宗教学会


認知症未来社会創造センター 副センター長
認知症共生社会チーム チームリーダー
       岡村 毅

副センター長挨拶 

 日本社会は高齢化と共に単身・独居・無縁・貧困にも直面しています。認知症の人は増え、近未来には日本人の10人に1人が認知症を持つかもしれないと言われます。
 認知症の予防研究は、多くの優れた先達や同僚によって、大いに発展しました。とはいえ、いかに予防が成功しようとも、長寿社会になれば認知症と共に生きている人は常に世の中にいますし、むしろ増えるかもしれません(高血圧や糖尿病に関する医学は進歩しましたが患者さんは減らないどころか増えていますよね?)。認知症があっても希望と尊厳をもって暮らせる社会を作らねばなりません。これが「共生」です。
共生と予防は、まさに車の両輪です。
しかし予防研究に比べて、共生研究はまだまだだと言わざるを得ません。そもそも共生社会を作る研究とは、何を測定し、何を比較すればよいのでしょうか?私たちはこの謎を解明し、社会を変える基盤となるエビデンス創出に挑み続けたいと思います。
ぜひご支援いただきたいと思います。

チーム紹介

 私たちは、心理士、保健師、医師(精神科、内科、歯科等)、などからなる学際チームです。フラットな組織であり、各研究者が自らの人生をかけた研究テーマを持っています。それらが有機的に繋がり、調和を奏で、認知症共生社会の実現という目標に向かっていきます。つまり使命に駆動された(Mission-driven)組織です。
 私たちは、これまでの老年学の方法論にはこだわらず、新たな方法を模索しています。量的研究から、質的研究、さらに混合研究を行っています。また疫学調査の限界を踏まえて、コミュニティ参加型研究(Community-based participatory research)を行っています。サクセスフルエイジングを越えて、意味のある(meaningful)老年期を志向しています。
 そして、流行の研究にとらわれることなく、100年先の世界に残るような共生研究を様々な場所で―例えば巨大団地、寺院、農園などで―行っています。
 楽しいチームですので、興味のある方は一緒に研究をしましょう。