バイオロジー研究部門

       

       【職位】
        研究所副所長
       【経歴
        東邦大学卒
       【専門領域
        基礎老化学
       【所属学会
        日本基礎老化学会理事長
                       日本老年学会理事
                       日本ビタミン学会理事
認知症未来社会創造センター 副センター長
石神 昭人

副センター長挨拶 

 認知症は、今や特別な病気ではありません。認知症に罹患する最大のリスクは加齢です。そのため、年を取るにつれ、誰もが認知症を発症する可能性があります。残念なことですが、認知症を完全に治す薬や有効な治療法は、未だ開発されていません。しかし、認知症になる兆候を早期に発見できれば、それ以降の進行を遅らせることは可能です。そのためには認知症を早期に検出する有用なバイオマーカーが必要です。有用な認知症早期バイオマーカーを開発するためには、認知症の患者さんや軽度認知障害(MCI)、健常者の方々より、同意を得て適切に採取、保存、管理された生体試料(血液、髄液、組織など)や精度の高い医療情報(診断名や検査データなど)を用いた基礎・臨床研究が必要です。バイオロジー研究部門では、大都市東京に暮らす都民の皆さんの協力を得ながら、東京都とも連携し、認知症基本法にある「共生社会」の実現に向けた事業を推進して参ります。

チーム紹介

 バイオロジー研究部門は、バイオバンク、ブレインバンク、基礎研究、データベースの4つのユニットより構成されています。バイオバンクでは、認知症の患者さんや軽度認知障害(MCI)、健常者の方々より、同意を得て適切に採取、管理された生体試料(血液、脊液、DNAなど)を収集しています。また、ブレインバンクでは、神経・精神疾患などの病気等で亡くなられた方の生体試料(脳など)を収集して、将来の研究使用のためにリソース構築を行っています。基礎研究では、バンクに保存、管理された生体試料を活用して、認知症の病因解明や新たな診断技術、治療薬の開発を推進しています。データベースでは、認知症に対する次世代の医薬品や医療・ヘルスケア技術の創出に貢献するため、精度の高い医療情報(診断名や検査データなど)や生体試料などのデータ整備を進めています。