研究部長 遠藤 昌吾
脳・神経系は、運動や排泄の制御等生活に必須な基礎的な機能に加え、記憶や思考等の人格を支える高次の認知機能も支えています。そのため、脳・神経系の障害克服は高齢者が健康を維持し活力ある生活を送る上でとても重要な課題です。老化脳神経科学研究チームは、自律神経機能、老化神経生物学、記憶神経科学の3テーマからなり、「脳・神経系に生じる障害を克服して、超高齢化社会におけるサクセスフルエイジングを達成する」ことを目標として研究を行っています。
加齢に伴う自律神経系の変化、たとえば循環系や排泄系の機能変化と制御法解明のために、細胞レベル、個体レベルでの電気生理学やイメージングを中心にした研究を行います。
記憶学習及びその基盤となるシナプス可塑性のシグナリング機構、加齢に伴う脳機能低下のメカニズム、脳機能回復機構と影響因子の作用機序の解明に、小脳をモデル系として取り組んでいます。
老化や神経変性疾患に伴うシナプスの変性、機能低下のメカニズムの研究を超解像顕微鏡法、電気生理学的解析、蛍光プローブ開発などの多角的手法により行います。