栄養科

特徴

毎日のお食事は、病気の回復のために、とても大切なものです。栄養科では、患者様一人一人にふさわしい食事の提供を行い、栄養管理に努めています。患者様からも「うす味だけど美味しい」との高い評価を頂いております。
また、職種横断的なチーム医療が進む中、NST(栄養サポートチーム)をはじめとする院内の様々なチームにも関わり、専門性を生かした活動をしています。
さらに、ご家庭などにおいて食事療法が必要な患者様には、これまでの食習慣を考慮し患者様とともに実行可能な食事となるような栄養食事指導を行っております。
今後とも、「口から食べる」ことを大切にしながら治療に貢献していきたいと考えております。

  • 当センターの食事は、こちらよりご確認いただけます。
  • 患者様の病状に適した治療食を提供することのみならず、患者様の「咀嚼(そしゃく)力」や「摂食嚥下機能」に合わせた「やわらか食」や「ゼリー食」を提供し、経口摂取開始から段階を追って無理なく摂取できるよう調製しています。当センターの嚥下食は、こちらよりご確認いただけます。
  • 当センターは、病棟ごとに管理栄養士を配置しており、患者様ひとりひとりに必要な栄養がとれるよう食事内容の検討をしたり、食事内容の説明や家庭でも病院と同じような食事を継続できるようにアドバイスをしております。
  • お食事で季節を感じていただけるよう、毎月、誕生膳や季節膳など、四季折々に行事食を提供しています。

季節の行事食紹介

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7月土用丑の日                       10月さんま塩焼き

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11月金目鯛かぶら蒸し                   12月クリスマス

当センターの食事の特徴

当センターでは、1回に400人を超える患者様の食事を安心かつ安全に提供するためにシステム化しています。患者様の病状や病態は様々ですが、個々の病状・病態に応じた食事が提供されるように病棟担当の管理栄養士が食事内容の検討を行うなど病棟での活動をきめ細かく行っています。
また、患者様個々に応じた栄養必要量を、可能な限り快適に食べていただくためにアドバイスも行っています。

入院患者様の平均年齢が80歳を超えることから、嚥下・咀嚼などの状況も個々に異なるため、食事の形態や調理の仕方を工夫することで安心して食事を楽しんでもらいたいと考えています。

「1400kcalの食事例」

  • 朝食(洋食)
    朝食(洋食)
  • 朝食(和食)
    朝食(和食)
  • 昼食
    昼食
  • 夕食
    夕食

1日栄養量 1400kcal
たんぱく質 60g 脂質 37g 塩分 6g

エネルギー1400kcalの献立表

※画像をクリックすると拡大します。

  • 献立表(朝)
  • 献立表(昼)
  • 献立表(夜)

1日合計 1401kcal
たんぱく質:58g 塩分:5.6g

有料個室の食事例

米は、魚沼産のコシヒカリを使用し、食器は瀬戸物を使用しています。お楽しみいただける果物やデザートを一品添えてご用意します。
ただし、治療上、お食事の制限が伴う患者様については、一部対応できない内容もあります。

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嚥下機能に合わせた食事形態

当センターでは、日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2013に基づいて、5段階の嚥下調整食を作製しています。各段階の料理の形態は、学会分類2013のコード内容に合わせて調整しています。

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安全安心な食事を目指して

厚生労働省通達の「大量調理施設衛生管理マニュアル」に基づき、食材の搬入、保管、下処理、調理、盛付、配膳、下膳、洗浄、清掃から温度管理、時間管理など危害が起こりうる工程を分析し、特に注意を払うべき重要なポイントについてチェック・記録確認を行っています。また、調理に携わる従業者の衛生管理について研修会を実施するなど衛生管理に努めています。平成28年3月には、東京都食品衛生自主管理認証制度を取得しました。

配膳車は温冷配膳車を使用しています。温かいものは温かく、冷たいものは冷たく食事をお届けします。食事時間は、朝食 7:30、昼食 12:00、夕食 18:00です。治療の必要に応じて間食もお出ししています。

  • 安全安心な食事を目指して
  • 安全安心な食事を目指して

栄養指導

個別栄養指導

月曜日から金曜日までの終日、食事療法が必要な患者様を対象に医師の指示に基づき栄養指導を行っております。管理栄養士が患者様と共に考え、これまでの食生活にあわせた内容でお話いたしますのでお気軽にご相談ください。
1回の所要時間は30分程度となります。

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糖尿病教室の開催について

入院・外来
毎週水曜日  午後2時~3時
外来の方は予約制になりますので、主治医とご相談の上、ご予約下さい。
内容:入院中に、糖尿病療養のための基本的なお食事についてその意義と毎日の食生活のあり方についてお話します。 ご家族・付添いの方もお誘い合わせの上、お気軽にご参加ください。

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FAQ

Q1 栄養指導は、どのような方が対象ですか?

糖尿病、高血圧症、脂質異常症、腎臓病、消化器がん手術後、肥満症、肝臓病、貧血、骨粗しょう症などの患者様が指導を受けていらっしゃいます。または、低栄養、食欲不振や、嚥下困難の患者様への指導依頼にも答えています。最近では化学療法室での栄養指導もご希望に応じて開始しました。

Q2 栄養指導は、どうすれば受けることができますか?

ご希望の患者様は主治医の先生にお話ください。

Q3 センターで栄養指導だけを受けることができますか?

かかりつけ医(当センターと連携している)の先生を通じて当センターへご依頼いただくと栄養指導を受けることができます。 主治医の先生から『食事療法をしてくださいね!』と言われ『何をすればいいのだろう・・・』と思われた方、是非、当センターで「外来栄養指導」を受けてみませんか。

Q4 糖尿病の食事療法を受けてみたいのですが、むずかしいことはできません。

糖尿病だからといって特別な食事をするわけではありません。過度の食事制限は、リバウンドを招いたり、別の意味での体調不良を招くこともありますので注意が必要です。
糖尿病の食事療法では適正なエネルギー量、食事のバランス、規則正しい食生活が基本となります。患者様のこれまでの食生活や食習慣を振り返り、無理のない範囲で問題の解決案を患者様、ご家族とともに考えます。

東京都健康長寿医療センターの「栄養指導外来」の流れ

栄養サポートチーム

入院の患者様について「なんらかの原因で食べることが出来ない」、「食べる量が急に減ってきた」、「体重の減少や栄養状態が悪い」、「大きな褥瘡がある」などの場合、患者様の栄養状態を評価し適切な栄養投与方法(経口栄養、経腸栄養、静脈栄養)を主治医に提案し、栄養状態、全身状態の改善を支援しています。
経口からの食事の摂取が十分でない時のNSTの対応の流れです。

経口摂取不良時の考え方

NSTメンバーは、医師〔外科、糖尿病・代謝・内分泌科、神経内科、リハビリテーション科、心臓血管外科、循環器内科、腎臓内科〕、歯科医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、言語聴覚士、臨床検査技師の計24名です。 当センターでは、平成20年4月に日本静脈経腸栄養学会から「NST稼働施設認定証」を取得し、また、平成20年9月に栄養療法推進協議会「NST稼働施設」として認定されています。 また、平成23年7月からは、「栄養サポートチーム加算施設」となっています。

  • ベッドサイド回診
    ベッドサイド回診
  • 回診
    回診
  • カンファランス
    カンファランス

スタッフ紹介

栄養科長

羽根田千恵

はねだ ちえ

卒業年次平成2年
資格日本糖尿病療養指導士
栄養サポートチーム専門療法士
スタッフ
  • 栄養科長1名、主任技術員1名、次席1名、主任2名、管理栄養士10名
  • 総員 15名(常勤8名、非常勤7名)

保有専門資格
  • 栄養サポートチーム専門療法士 4人
  • 日本糖尿病療養指導士 8人
  • 病態栄養専門(認定)管理栄養士 3人
  • がん病態栄養専門管理栄養士 3人
  • 健康運動指導士 1人
  • 災害支援チーム(JDA-DAT) 1人

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