放射線治療科

午前
稲松

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長島

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午後
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特徴

放射線治療は、体の外から放射線(X線、電子線)を照射して、病巣を治療します。照射による熱さや痛みはありません。合併症をお持ちの方や体力の低下した方にも可能な治療であり、治療期間や治療方法も選択が可能です。
最近の放射線治療は、放射線治療装置や照射技術、さらには画像診断の進歩により、出来るだけ病巣に限定して治療することが可能となっています。当科においても2021年度に新装置を導入し、画像誘導放射線治療、強度変調放射線治療などの高精度放射線治療が可能となり、より安全に精度の高い治療を行うことが出来ます。

放射線治療までの流れ

  1. 放射線治療科の受診
    放射線治療担当医(治療担当医)の診察を受けて頂き、放射線治療の適応か判断します。適応と判断された場合、どんな治療を行うか治療担当医から説明を行います。説明後、患者さんから同意が得られたら、放射線治療計画を行います。
  2. 放射線治療計画
    ・治療計画CTを撮影します。
     治療する部位によっては、下記の固定具を使用します。

    放射線治療科_図1.png・体に目印を書きます。
    ・治療担当医が撮影したCT画像で治療の計画を作成します。
  3. 放射線治療開始
    ・リニアック室で治療を行います。
    ・計画CTを撮影した時と同じ姿勢になり体に書かれた目印を使い治療する位置に合わせていきます。
    ・リニアック装置に備えているレントゲン装置とコンビームCT装置で治療する位置の写真を撮影し、治療する位置が正確か確認して治療(放射線を照射)を行います。
    ・治療は、痛みを感じることもなく3~5分で終了します。
    放射線治療科_図2.png
  4. 治療回数
    ・治療の回数は、病気によって異なります。1回から数十回行います。
  5. 治療終了
    ・全ての治療が終了しましたら、経過観察となります。定期的に受診して頂きます。

強度変調放射線治療(IMRT:Intensity Modulated Radiation Therapy)

強度変調放射線治療(IMRT)は、2000年ごろより国内に臨床導入が開始されている治療方法です。病巣に放射線を集中し隣接する正常組織への照射を少なくなるよう治療計画を作成します。作成された治療計画での照射により副作用を増加させることなく、より多い放射線を病巣に照射することが可能となります。
前立腺がんや頭頚部がん(耳鼻科領域のがん)、脳腫瘍、肺がんなど全身の病巣に対応し応用されています。当センターで行っている強度変調回転照射(VMAT:Volumetric Modulated Arc Therapy)は、IMRTの応用型で、照射中に放射線の強度を変えながら照射ヘッドを回転させることで治療時間の短縮を図ることが可能となります。

放射線治療科_図4.png

IMRT照射中の照射範囲【動画】(前立腺)

放射線を照射する方向によって、病巣の形状や深さが異なるため、照射する範囲を変化させて放射線量を調整することにより、病巣周囲の正常組織に照射される放射線をできるだけ少なくして病巣に多く(高線量)照射することが可能となります。

白・・膀胱(正常組織)
赤・・直腸(正常組織)
青・・前立腺(病巣)
黄色の棒・・放射線を遮へいする金属板

照射中に黄色の棒(金属板)を動かすことで、膀胱と直腸にあたる放射線の量を少なくしつつ、前立腺により多くの放射線を照射しています。

    

外来医師配置表

疾患診療方針概要

放射線治療科は、根治的治療から緩和的治療まで多くの患者さんに最適な放射線治療の提供に努めております。

  • 全身のさまざまな部位のがんに対し、治療を行っています。
    (肺がん、前立腺がん、頭頚部腫瘍、食道がん、脳腫瘍、乳がんなど)
  • 肺がん:リンパ節転移のない3cm以下の非小細胞性肺がんには病巣のみ放射線を集中する定位放射線治療(SRT)の選択が可能です。
  • 下部直腸がんの術前治療として、1日2回5日間の短期濃縮放射線治療を行っています。
  • 乳がんに対する乳房温存術後の放射線治療は、他院での手術症例に対しても行っています。
  • 皮膚がんなどの表在性の腫瘍に対して、電子線による放射線治療を行っています。
  • 白血病などの造血幹細胞移植の前処置として全身照射(TBI)を行っています。
  • がん性疼痛の症状緩和を目的とした放射線治療を行っています。

医療連携

他医療機関から放射線治療の相談を受けています。
骨転移による疼痛緩和目的の放射線治療は、1~2回の外来受診で対応可能です。

スタッフ紹介

放射線治療科部長(診療科長)

角 美奈子

すみ みなこ

出身大学熊本大学
卒業年次昭和61年
担当外来/担当診療科放射線治療科
資格日本医学放射線学会専門医
日本放射線腫瘍学会認定医
放射線治療専門医
非常勤医
  • 稲松 孝思(いなまつ たかし)
  • 長島 一浩(ながしま かずひろ)

放射線治療室のスタッフ

shuugoushashin