消化器・一般外科では、手術支援ロボットとして、Da Vinci Surgical System™ Xi(Intuitive Surgical 社)を
導入しております。詳しくは下記をご覧ください。
当科では最新の手術支援ロボット「ダヴィンチ」を導入し、直腸切除(2025年6月開始)および結腸切除(2025年11月開始)を行っています。ロボット支援下手術は、医師が患者さんの隣に置かれたサージョンコンソールで操作するロボットアームを用いて行う手術です。腹腔鏡手術と同様に小さな穴をあけて、内視鏡カメラとロボットアームを挿入し、より高度な内視鏡手術を可能にします。直視や腹腔鏡手術と比べて、手ぶれ補正や高精細の3D拡大視野などの利点があります。すべての手術に 内視鏡外科学会 技術認定医が必ず参加し、安全を最優先に対応いたします。
・小さな切開で手術ができることが多く、術後の痛みや傷が軽減されやすいです。
・3D高精細な視野で細かい操作が可能です(神経や血管の温存が容易です)。
3Dの立体画像と約10倍の拡大視効果で、より立体的で奥行き感のある、かつ高画質画像の手術を行うことができます。
・多関節機能を持つ鉗子を使用します。
従来の腹腔鏡下手術用の鉗子は曲がらないため、直線的な動きしかできず可動制限がありましたが、ロボットの鉗子は多
数の関節により自由度が上がり、人間の手のような複雑な動きが可能となりました。
・手ぶれ防止機能があります。
「モーションスケール機能」により術者の手ぶれが抑えられ、より精密な手術が可能となりました。
・鮮明で安定した視野により精度の高い縫合が可能です。
・入院期間や回復が短くなる場合があります。
また、術者のコントロールするカメラ下に自由度の高い多関節鉗子を用いて直感的な操作ができるため、繊細な剥離や郭清(かくせい:周囲のリンパ節や転移している可能性のある疑わしい組織を取り除くこと)が行いやすくなります。
これにより、癌手術の根治性の向上、神経や周囲組織温存による性・排尿・排便機能障害の軽減、術中出血低下等につながることが期待できます。
特に骨盤内という深く狭い領域での操作を要する直腸癌手術では、ロボット支援手術の特徴を発揮して、より安全で精緻な操作が可能となります。
ロボット支援手術では鉗子から触覚が伝わらないという欠点があります。
従来の腹腔鏡鉗子は術者・助手が直に鉗子を持つので、組織の感触はダイレクトに伝わりますが、ロボット支援手術では触感は伝わりません。
しかし、3D高画質画像により視覚で触覚を補うことができるため、安全に手術を行うことができます。
ロボット支援下手術の保険適用状況および自己負担の有無については事前にご説明いたします。
詳しくは外来でご相談ください。(ご予約が必要となります)
Q. ロボット支援下手術は完全に自動で行われるのですか?
A. いいえ。ロボットはあくまで手術支援システムであり、手術は外科医が行います。
Q. 全員がロボット手術を受けられますか?
A. 患者さんの病状や身体の状態により異なります。適応は診察と検査で判断いたします。
直腸切除および結腸切除のロボット支援下手術に関するご相談は、
予約センター(03-3964-4890、予約室直通 受付は9時~17時)にてご予約を取り、
予約日に消化器・一般外科にご来院ください。