第22話 もの忘れを早く気づくには

もの忘れを早く気づくには

有効な薬がない時代には「早期発見、早期絶望」などと囁かれていたことも事実です。介護者への支援もなく、認知症への偏見も(今でも払拭されていませんが)強かった時代は直さらでした。現在でも、認知症を元通りに直す薬は開発されていません。介護保険ができたとは言え、本人の悩み、介護者の負担は軽くはありません。しかし病気の発症を先送りし、進み方を穏やかにし、適切な医療/介護サービスを利用するためにも、早期発見は重要です。

早期発見の手がかりは、

  1. 同じ話をすることが増えた
  2. 探し物をすることが増えた
  3. 続けていた趣味が億劫になってきた

などが頻度の高いエピソードです。

 また、大丈夫な安心材料では、昨日の夕食が言える、孫の名前が全部言える、なども手軽な情報です。
体の面では、体重が減ってきた、転びやすいなども、入り口の症状として医師に相談してもいいでしょう。
高血圧、糖尿病、不整脈(心房細動)、耳の聞こえが悪い、意欲が出ない、塞ぎ込みやすい、トイレが近い、むせやすいなどの症状があれば、一度脳の検査もしておいていいでしょう。