多くの慢性の病気が、生活の自立を損なうことは周知の事実で、その自立を損なう原因を少なくする「予防的な取り組み」が求められています。自立を損なうプロセスが共通の道筋について話をします。
ほとんど全ての病気になる最も危険な因子は何でしょう? それは加齢です。しかし、80歳でもかくしゃくとして元気な方もいます。 持病のため、初老期から生活が不自由な方もいらっしゃいます。 生活の自立を妨げる最も大きな原因は「病気」と言ってもいいと思います。
しかし若い時には少々の病気でも寝込んでいる期間は短く、回復すれば何不自由なく、元の生活に戻れます。ところが80歳を過ぎると、入院をきっかけに、半数の方が元どおりになるのに何ヶ月もかかるようになります。このような病気というストレスに弱い状態を「フレイル」と言って、要介護になる前の「ひ弱な」状態を指します。この道筋を理解すると、病気になっても元気に戻るにはどうしたらいいかの手がかりが得られます。
次回は特にどんな病気が特に問題かについて話します。