第6話 フレイル

フレイルは「加齢や慢性疾患の積み重なりによって脆弱でストレスによって、生活自立が損なわれやすい状態」と定義されています。
何万人という世界中の住民の調査によって、フレイルの人に見られる5つの共通の項目を調べることが、フレイルの発見に役立つことがわかってきました。

1)歩行速度低下(<1m/秒)
2)握力低下(<26kg;男性、<18kg;女性)
3)易疲労感わけもなく疲れたような感じがする
4)身体活動性低下(運動・体操はしていない)
5)体重減少(6か月間>2kg)

 1)〜5)で3項目以上でフレイル、1,2項目でフレイルの前段階のプレフレイル

この評価方法は測るのに人手がいるため、自分や家族が気づく方法として、

1)横断歩道を渡るのに難渋することがある (1m/秒で渡れる設計になっている)
2)ペットボトルが開けにくい、牛乳紙パックが開けられない
3)疲れた顔をしている
4)家の中にいて体を動かさない
5)痩せてきた

と言った、見かけや観察が重要です。
少しでも当てはまれば、東京都健康長寿医療センター高齢者診療科にお越しください。

次回は、フレイルはなぜ早く見つける必要性があるかについて話します。

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